汗をかいた日の水分補給。水だけでは足りない理由と、飲み物の選び方
こんなことありませんか?
施術中に、お客様からよくこんなお声をいただきます。
- 喉は渇くけど、飲むタイミングがない(仕事中、移動中など)
- 結局、スポーツドリンクを飲めばいいんでしょう?
- 水や白湯は苦手。でもアイスコーヒーならたくさん飲んでるよ
- 汗で出ているから、トイレに行かなくても平気でしょ?
- 「たくさん飲んで」って言われるけど、具体的にどれくらい?
- 喉は渇いているはずなのに、あまり飲みたいと思わない
どれも、本当によく聞くお話です。今日は、この疑問にひとつずつお答えしていきます。
実は先日、私自身が失敗しました
8月のはじめ、物件の内見のために外を歩いていた日のことです。
その日は、白湯を入れた水筒を持って出かけていました。
前日の睡眠が5時間ほどだったこともあってか、11時頃から少し頭が痛くなってきました。「これはまずい」と思って、いつもより多めに水分を取っていたつもりでした。
それでも、16時には気持ち悪くなってしまい、帰宅を決めました。
帰り道でスポーツドリンクを買い、藤沢駅から自宅までの30分ほどで1本を飲み切りました。
もう2本買って帰り、そのうち1本は横になりながら飲みました。
スポーツドリンク、とってもおいしかったです。
その後、保冷剤を両手に握って、クールリングを首に巻いて2時間ほど昼寝をしたら、ようやく気分が良くなりました。
後から思い返すと、白湯だけでなく麦茶にしていたら、干し梅を持っていたら、少し違ったかもしれないな、と。
普段からお客様に水分の話をしている立場ですが、それでも失敗します。
だからこそ、今日のお話は「自分への戒め」も込めています。
汗で出ていくのは、水だけではありません
ここが、今日一番お伝えしたいところです。
汗をなめると、しょっぱいですよね?
あれは、汗と一緒にナトリウム(塩分)が出ているからです。
同時に、カリウムというミネラルも失われていきます。
カリウムは、体の中で何をしているのか
カリウムは、細胞の中に多くある成分で、こんな働きをしています。
- 細胞の中と外の水分バランスを保つ
- 筋肉がスムーズに縮んだり緩んだりするのを助ける
- ナトリウム(塩分)を摂りすぎた時に、余分な分を外に出す
つまり、体の中の水分を「ちゃんとした場所に置いておく」ための成分です。
だから、水だけをたくさん飲んでも、カリウムやナトリウムが足りていないと、飲んだ水が体にとどまってくれません。
喉の渇きだけが取れて、体の中は足りていない、という状態になります。
正直、体内で不足していることを自分では気づきにくいんです。
7/31のめまいの記事で「足が攣る背景には、冷え・水分不足・疲労がある」とお話ししましたが、筋肉の動きにカリウムが関わっているのは、こういう理由です。
なお、腎臓の病気などでカリウムの摂取量に制限がある方は、この限りではありません。
かかりつけの先生の指示を優先してください。
「汗をかいてるから、トイレに行かなくていい」は要注意です
これは、いただくお声の中でも、特にお伝えしたいものです。
汗をかいているからトイレの回数が減るのは、確かに自然なことです。
ただ、尿には、汗では出せない老廃物を体の外に運び出す役割があります。
トイレの回数が極端に少ない、尿の色がいつもより濃い。
これは「体の中の水分が足りていませんよ」というサインとして知られています。
汗をかいたから行かなくていい、ではなく、トイレに行けていないなら水分が足りていないかも、と考えてみてください。
「喉が渇かないから飲めない」も、実はよくあります
「エアコンで冷えているし、喉も渇いているはずなのに、飲みたいと思わない」
これもお客様からお聞きしたことがあります。
喉の渇きを感じるセンサーは、疲れていたり、年齢を重ねたりすると、鈍くなることがあると言われています。
つまり、「喉が渇いてから飲む」では、すでに少し遅いということです。
渇きを待たずに、時間で区切って飲む方が確実です。
ゴクゴク一度にたくさん飲むより、10分や30分ごとに1口、唇や口の中を濡らす程度でも、変わります。
飲み物、どう選べばいい?
ふだんは、水・麦茶・白湯 時にはスポーツドリンクも
日常生活の中では、これで十分です。
麦茶にはカリウムやミネラルが含まれていて、カフェインも入っていないので、夏の常用にはとても向いています。
たくさん汗をかいた時は、スポーツドリンクや経口補水液も、適しています。
屋外での作業、長時間の外出、スポーツをした後など、明らかに汗を大量にかいた時は、こちらの出番です。
背中の汗で体にお洋服がくっつくほどの汗💦には、スポーツドリンクが良いとも言われています。
ただ、私はスポーツドリンクを常用するものではないと思っています。
なぜか。それは、糖分がしっかり入っているからです。
お客様には「一口飲んで、おいしいと感じる濃さまで水で薄めて」とお伝えしています。
デスクワークや室内で過ごす日には、そのままの濃さだと少し濃すぎることが多いです。
基本、激しい運動(1~2時間以上のジョギング・ランニング、テニスやバスケなどの走り回るような運動など)をしている時には、塩分や糖分がたくさん含まれているスポーツドリンクは、体内から出ていくミネラル類を考えれば妥当です。
ただ、気を付けてほしいことは、体力も筋力も人によって違うということです。
その時のご自身の体調に合わせて、調整していただくのが、1番だと考えています。
アイスコーヒーやお茶は、水分に数えていいの?
「水は苦手だけどコーヒーは飲んでる」という方、多いですよね。
まったく水分にならないわけではありません。
コーヒーや緑茶に含まれるカフェインには、尿を出しやすくする働き(利尿作用)があります。飲んだ分が、そのまま体に残るとは限らない、ということです。
コーヒーを楽しむのは全然かまいません。
ただ、「コーヒーだけで、水分補給できている」とは考えず、別に水や麦茶も飲む、という形にしてみてください。
ちなみに、お酒も水分補給にはなりませんので、ご注意ください。
暑い日のビール、おいしいのはわかっていますが…ね!
私が実際にやっていること
参考までに、私自身の習慣をご紹介します。
- 朝一番に、コップ一杯の白湯(これは一年中)
- 500〜600mlの水筒を持ち歩く。中身は白湯・麦茶・ルイボスティー・ホットティー・黒豆茶など
- 梅干しを1日1個
- きゅうりやトマトを2日に1回は食べる
- 休みの日は、10〜20分に1回ほど、麦茶か白湯を飲む
- 仕事の日は、施術コースの長さにもよりますが、なるべく60分おきに一口
- 味噌汁かお吸い物を1日1回。この時期はわかめが入っていることが多いです
全部を真似する必要はまったくありません。
ただ、「時間で区切って、一口ずつ」という部分だけは、どなたにも使いやすい方法だと思います。
私は、無印良品さんの白桃&グリーンルイボスティーや黒豆茶が好きです。
今日から試してほしい、3つのこと
①「喉が渇いたら」ではなく、時間で区切る
1〜2時間おきに一口二口。これだけで、体の中の水分の減り方がゆるやかになります。
仕事中なら、区切りのタイミングと結びつけると忘れにくいです。
また、最近は携帯アプリにもタイマーやかわいい動物型のアバターが一緒に作業をしてくれるものなど、忘れがちな時間の区切りにしようしてみるのも良いかもしれません。
私が使用しているものは、タイマーは「Time Timer」動物アプリは「こもりば」というものです。
②水分と一緒に、塩分やカリウムも
以前のめまいの記事でも触れましたが、干し梅、梅干し、味噌汁、塩分チャージの飴など。きゅうりやトマトなどの夏野菜も、水分とカリウムを一緒に摂れます。
ナトリウムもカリウムも、身体を正常に保つ上には欠かせない栄養素のひとつです。
おいしく食べて、適度に補給しながら過ごしましょう。
③冷たすぎるものばかりにしない
冷たい飲み物は、胃腸を冷やして消化や吸収の力を下げてしまうことがあります。
胃腸の働きは、体内温度と密接に関係しているため、元気よく効率的に動かすには、
冷えは大敵です。
せっかく飲んだ水分が、うまく体に取り込まれないこともあるんです。
常温、または温かいものも混ぜてみてください。
目安の量は、1日1.2〜1.5リットルほど(食事から摂る水分は別です)。
これは以前のめまいの記事でもお伝えした数字です。
それでも、しんどい時は
私の8/6のように、気をつけていても、うまくいかない日はあります。
頭痛、吐き気、めまい、体が熱いのに汗が出ない。
こうした症状が出ている時は、涼しい場所に移動して、体を冷やして、休むことを最優先にしてください。
首や脇の下、足の付け根を冷やすと、体温が下がりやすくなります。
私は、結局その夜寝るときも額と首筋に冷えピタを貼って寝ました。
額に貼るより、首筋に貼る方が、血管の位置の関係で、体温は下がりやすいです。
(私の額は、眼精疲労や睡眠不足を解消するために貼っていました)
症状が強い時、意識がぼんやりする時、自分で水分が取れない時は、迷わず救急要請や医療機関の受診をしてください。
「がんばって帰る」より、途中で休む方がずっと大切です。
完璧に飲もうとしなくて大丈夫です。
今日は、次に時計を見た時に、一口だけ飲んでみてください。
あなたの体は、この暑さの中でも毎日ちゃんとがんばっています。
無理なくできることから、少しずつ。