食欲の秋は、気のせいじゃない。秋に食べたくなる3つの理由
こんなことありませんか?
9月に入ると、お客様からこんなお話が増えてきます。
- なんだか口がさみしくて、飴やチョコ、小分けのお菓子をつまんでしまう
- お芋がおいしくて、つい食べ過ぎる
- 新米がおいしくて、おかずまで進んでしまう
- 夜が長くなって、余計にお腹が空く気がする
- 好きな映画や漫画を見続けて夜更かし。おともにポテチやチョコ
- たくさん食べて、動けなくなる
- 朝起きたら、顔がむくんでパンパン
- 胃がずっと張っている感じがする
- まだ暑いからと湯船をさぼって、夕飯を食べ過ぎて、翌朝に絶望する
どれも、本当によく聞きます。
私のお客様は、みんな実は一緒に住まわれているのかな? というくらい多いです。
そして毎年この時期、皆さん少し申し訳なさそうにお話しされるんです。
「だめですよね」と。
いえ、だめじゃありません。
秋に食べたくなるのには、ちゃんと理由があります。今日はそのお話です。
(ちなみに、9月は厚生労働省が定める「食生活改善普及運動」の月間でもあります。
ちょうどいい機会かもしれませんね。)
秋に食欲が増えるのは、あなたのせいじゃありません
①日照時間が短くなるから
秋分の日が近づくにつれて、日が短くなっていきます。
秋分の日の秋分って、二十四節気という日本の暦に由来します。
昔からこの日は、昼と夜の時間がほぼ等しくなるといわれているので、昔の人はわかっていたの、すごいです。
日光を浴びる時間が減ると、セロトニンという物質の分泌が減りやすいと言われています。セロトニンは、気分の安定に関わるだけでなく、食欲とも関係があると考えられています。
これが減ってくると、体は食べることで補おうとする、という説明がよくされます。
食べている時って、幸せな気持ちになること多いですからね。おいしいは正義。
特に、甘いものや炭水化物が欲しくなりやすいそうです。
おいしいものは、脂肪と糖でできている。私、おはぎ大好きです。
「口がさみしい」という感覚、意志の弱さではなく、体の側の事情もあるかもしれません。
②気温が下がるから
これから、少しずつ涼しくなっていきます。
なにせ、秋分の日を境に日が短くなっていきますから。日照時間が減れば、気温もおのずと下がります。
体は、体温を一定に保とうとする機能があります。
環境が涼しくなれば、その分熱を作る必要が出てくるんです。
熱を作るにはエネルギーが要りますから、必要な量そのものが増えます。
必要なエネルギーは、我々は食べることで外から摂取します。
いっぱい食べたくなってしまう、という訳です。
夏は「暑くて食べられない」状態でした。
それが、涼しくなるにつれて、体が「そろそろ蓄えたい」と切り替わっていく。
この変化は、生き物として自然なことです。
③夜が長くなるから
これは仕組みというより、生活の話です。
日が落ちるのが早くなると、起きている時間の中で「夜」の占める割合が増えます。
夕飯から寝るまでの時間も長くなる人が多いです。
そこに「芸術の秋」が加わると、映画や漫画で夜更かし。
起きている時間が長ければ、その分お腹も空きます。
お菓子に手が伸びるのも、無理はありません。
夜更かしと体のリズムについては、先日の記事にも書きました。
食べ過ぎた翌朝の、むくみと胃の張り
とはいえ、しんどいのも事実ですよね。
気持ちに任せて、食べ続けてしまうと、物理的にお腹がいっぱいになり過ぎる。
翌日以降、早いと当日から、様々な後悔がおそってきます。
顔や足のむくみが出るのは、食べたものの塩分が関係していることがあります。
味の濃いもの、外食、お菓子。
塩分が多くなると、体は水分を抱え込みやすくなります。
こういう時に助けになるのがカリウムです。
以前の記事でお話しした通り、カリウムは余分な塩分を外に出す手助けをしてくれる栄養素で、秋ならさつまいも、柿、きのこなどに含まれています。
胃の張りは、単純に量の問題のこともありますが、寝る直前に食べたことが影響している場合もあります。
横になると消化がゆっくりになるので、朝まで残りやすくなります。
実は施術をしていても、この時期はみぞおちのあたりが張っている方が本当に多いです。
夏の疲れが残っているところに、食べる量が増えてくる。
胃腸には、なかなか大変な季節です。
マンパワーでずぅっと夏から秋にかけて、残業増し増しで働いてくれています。
我慢しないで、食べ方を変える
「食べないようにしましょう」とは言いません。
おいしいものがおいしい季節に、我慢するのはつらすぎます。
私に難しいことを皆さんに紹介するのは、ちょっと違います。
そのかわり、食べ方を少しだけ。
①食べる順番を変える
野菜、きのこ、海藻から先に食べて、ごはんやお芋などは最後の方に。
理由は、消化に時間がかかるもの、エネルギーに直結しないもの、を先に食べることで、
満腹中枢を刺激します。
(満腹中枢とは、私たちが口から食べ物を入れて、食べてるよーという信号を受け取る脳の一部の機能の事です)
また、消化に時間がかかるということはよく噛むということ。これも満腹中枢を刺激します。
おのずと、口に運ぶ量や回数が減るため、たくさん食べてしまうことを予防しやすいです。
順番を変えるだけで、食べる量が自然と落ち着きやすくなります。
何も減らしていないのに、です。
おかずが並ぶ食卓なら、箸をつける順番を意識するだけで済みます。
ちなみに、お味噌汁や温かい飲み物を先に飲むと、胃をあたためるので、消化の働きを助けることになります。
②よく噛んで、時間をかける
満腹を感じる仕組みは、少し遅れて働きます。
上記の項目でも書きましたが、早く食べると、満腹の合図が届く前に食べ終わってしまうんです。
これでは、満腹中枢への刺激が遅くなります。
食べ終わった後に席を立つと、ずしっと胃が重くなる感覚ありませんか?
時間の経過とともに、食べたなぁ。とゆっくり感じるのが脳です。
秋の食材は、噛みごたえのあるものが多いので、ちょうどいい季節でもあります。
③夜のお菓子は、「ながら」をやめてみる
映画や漫画を見ながら食べると、どれだけ食べたか分からなくなります。
袋ごと持っていくと、気づいたら空になっていた、ということも。
私は、家で映画を観ている時によくやってしまいます。
やめる必要はありません。小皿に出す、それだけで変わります。
もう今日はここまで!と約束して、残りは口を縛って、立ち上がらないと届かない場所へしまう。
ひとつ工程が増えると、動きにくくなるのが、人間です。
最初から量を決めてしまうのは、割と良い方法だと思います。
秋は、食べていい季節です
夏の間、食欲が落ちて、そうめんばかりだった方も多いと思います。
私も何度も記事に書いてきました。
だから、食べられるようになったこと自体は、いいことなんです。
問題は、際限なく食べ過ぎてしまうこと。
私も、毎年、新米を食べ過ぎないように気を付けるの大変なんです。
体が「そろそろ蓄えよう」と切り替わっている。
それは、夏を越えた体が、次の季節に備え始めたということでもあります。
昔々からの、人間の生きていくための機能のひとつなんです。
何を食べるといいかは、先日の記事にまとめています。
せっかくの旬なので、おいしく召し上がってください。
なお、血糖値の管理が必要な方や、通院中の方は、食べる量や内容について、かかりつけの先生の指示を優先してください。
完璧にコントロールしようとしなくて大丈夫です。
今日は、いつもの食卓で、野菜から箸をつけてみてください。
ぐるっと、おかずをまんべんなく食べてみましょう。
あなたの体は、夏の間ずっとがんばってきました。
これからの季節も、無理なくできることから、少しずつ。