「よっこいしょ」が口ぐせになってきたら。腰痛は、腰だけの問題ではありません
こんなことありませんか?
施術中に、お客様からよくお聞きする腰のお話です。
- 朝、仰向けから起き上がる時に痛い
- ひどいと起き上がれない
- 寝返りが痛くて、夜中に目が覚める
- 椅子から立ち上がる時に痛い
- 動くたびに「よっこいしょっと」と言うようになった
- お風呂掃除の姿勢がつらい
- 台所で、フライパンを片手で持ち上げようとしたら、ぴきっといった
- ソファに一度座ると、立ち上がれない
- 長時間の立ち仕事で、前かがみになれなくなる
- 子どもを抱き上げる時に、ぴきっとくる
- くしゃみをしたら「痛って」となった
- 仰向けだと痛くて、寝つけない
いくつ当てはまりましたか。
「よっこいしょ」は、私も施術中によく耳にします。
秋は、腰に来やすい季節です
夏の間、体はほとんど動いていません
7月8月、暑さで外出を控えた方は多いと思います。
以前の記事にも書きましたが、台風やゲリラ豪雨、猛暑でジムやウォーキングをキャンセルした、というお話をよく聞きました。
夏の気温や湿度の高さを考えると、私も体調を最優先してください。とご案内していました。熱中症の問題の方が重大だと私は考えておりましたので。
つまり、2ヶ月ほど、体はあまり動いていない状態なんです。
お家で、セルフストレッチやヨガ、ウォーキングマシンなどを継続していた方はまた少しお話が変わってはきます。
そこに涼しさが来ると、「そろそろ動こうかな」となりますよね。
ランニングを再開する、ウォーキングを始める、出かける予定が増える。
ここで起きるのが、体の準備が追いついていないという状態です。
「久しぶりに走ったら、足が余計に疲れた」というお話も、実際にお聞きしました。
2カ月動いていないということは、当然ですが血流にも影響が出ています。
筋肉痛も回復しづらい状態です。
ちなみに、私は過去に、仕事場と自宅の往復 + 仕事中の立ち姿勢。
友人との都内を長時間ショッピング(休憩ほぼなしで6時間外出。2万歩を超えていました)
から、休日の起床時に腰が痛くて起き上がれず、体全体で横に寝返りを10分かけて行い、腕の力も使って起き上がったことがあります。
当時の職場へ予約入れて、ほぐされに行ったことあります。
「くしゃみ」も、これからの季節は要注意です
もうひとつ、この時期ならではの話を。
秋は、ブタクサやヨモギの花粉が飛ぶ季節です。
夏の間に増えたダニも、9月ごろから影響が出やすくなると言われています。
最近は、2026年インフルエンザ流行の兆し!学校によっては学級閉鎖も!とインフルエンザも今年は例年比べて早く広がっているようです。
つまり、くしゃみが増える季節なんです。
花粉だけでもしんどいのに、風邪とインフルエンザもです。
くしゃみは、一瞬でお腹と背中にかなりの力がかかります。
腰が弱っているところに来ると、それだけで痛めてしまうことがあります。
くしゃみが出そうな時は、何かにつかまるか、少し膝を曲げる。
これだけでも違います。
くしゃみの我慢だけはやめてください。鼻の骨や肋骨にかかる圧力がとても高いため、人によっては骨折の可能性もあります。
腰痛は、腰だけの問題ではありません
ここが、今日一番お伝えしたいことです。
腰が痛いと、どうしても腰をさすったり、揉んだりしたくなりますよね。
でも施術をしていると、腰そのものよりも、その周りが原因になっていることの方が多いんです。
特に多いのが、お尻と太ももの硬さです。
お尻や太ももの筋肉は、骨盤とつながっています。
ここが硬くなると、骨盤の動きが悪くなり、その分を腰が肩代わりすることになります。
腰は、周りが動かない分まで働かされて、悲鳴を上げているわけです。
気づかないうちに、体の中でセルフブラック企業と化しています。
他にも、体の横側(脇から肋骨のあたり)や、お腹の硬さが関わっていることもあります。
腰の痛みを取るために、腰から離れたところを触っている。
寝違えの記事でも同じことを書きましたが、体は本当につながっています。
だから、今日紹介するストレッチも、伸ばすのはお尻と腰まわりです。
実は、施術をする私たちも腰を痛める時があります。
前かがみの姿勢が続いたり、体重をかけて押したり。
だからこそ、お尻や太ももが硬いと腰にどう来るかは、自分の体でもよく分かります。
先に、やらないでほしいこと
痛みが強い時期は、動かさないでください
ぎっくり腰のように、急に強い痛みが出た直後は、まず安静が優先です。
無理に伸ばすと悪化します。
ご自身での判断が難しい場合は、迷わず整形外科や整骨院を受診してください。
原因が、骨なのか、筋肉なのか、はたまた違う原因なのかわかるだけでも、打つ手が変わってきます。
痛いところを、強く揉まないでください
これも寝違えの時と同じです。
すでに刺激を受けている場所に、さらに刺激を足すことになります。
報告・連絡・相談。これは、仕事の時だけでなく、専門家への相談時にも有効です。
反動をつけないでください
「伸ばすぞ」と勢いをつけると、筋肉は逆に縮みます。
基本は、ゆっくり動かしてください。
早く動かしたからといって、効果が変わるストレッチも体の動きも、私が知る中でほぼありません。
今日から試してほしい、3つのストレッチ
①椅子に座って、四の字(お尻と腰を伸ばす)
1.椅子に、浅めに腰かけます
2.右の足首を、左の膝の上にのせます(数字の「4」の形です)
3.背中が丸くならないように気をつけながら、上半身をゆっくり前に倒していきます
4.10〜20秒キープ
5.左足も、同じように行います
お尻から腰にかけて、じんわり伸びている感じがあればOKです。
一番のポイントは、背中を丸めないことです。丸めてしまうと、伸ばしたいところが伸びません。おへそを前に出すようなイメージで、股関節から倒してください。
デスクワークの合間にもできます。
②仰向けで、両膝を左右に倒す(腰まわりをゆるめる)
1.仰向けになり、両膝を立てます
2.両足をそろえたまま、ゆっくり左右に倒していきます
3.この時、床に足をつけないように気をつけてください
4.右と左の往復で1回として、30回ほど
寝る前でも、朝起きた時でも構いません。布団の上でできます。
こちらは伸ばすというより、腰まわりをゆらして、ゆるめる動きです。じわじわ動かしているうちに、腰の力が抜けてくる感じがあれば十分です。
呼吸は止めずに、ゆっくりどうぞ。痛みが出る角度まで倒す必要はありません。
③椅子に座ったまま、お腹をゆるめる
1.椅子に浅く腰掛けます。腰がつらいときは、背中と椅子の背にクッションを挟んでください
2.両手の人差し指~小指まで、左右それぞれの肋骨の下に軽く当てます
3.背中が丸くならないように気をつけながら、上半身をゆっくり前に倒していきます
4.10〜20秒キープ。この時に、指を強くお腹に押し付けないように気を付けてください
5.ゆっくり上半身を起こしてきて、終了です
無理矢理、肋骨の下に指を入れこむような動きをしないようにしてください。
指四本を当てた部分は、浮遊肋骨と呼ばれる場所です。
肋骨に直接くっついているわけではなく、他の肋骨に付属している肋骨になります。
そのため、少し強度が弱いです。
私はこれまで聞いたことはありませんが、万が一がありますので、人差し指~小指までの位置をずらさない程度に当てて、行ってください。
すべてのストレッチにおいて約束してほしいこと。
深呼吸、呼吸を忘れない。ゆっくり5秒かけて吸って、ゆっくり5秒かけて吐く。
息を止めないように、お気を付けください。
呼吸は、血液に酸素を全身に巡らせるためにも、必須の動きです。
施術では、何をしているか
ご参考までに、腰痛のお客様に私がしていることもお伝えします。
もちろん腰そのものもほぐしますが、お尻と太ももに、かなり時間をかけます。
うつ伏せや横向きで押したり、股関節を回したり、膝を抱えるような姿勢で伸ばしたり。
それと、体の横側とお腹です。
腕を耳の横まで上げて脇から肋骨のまわりを、仰向けや横向きでお腹を。
「腰が痛いのに、なぜお腹?」と驚かれることもありますが、ここが硬いと体が起こしづらくなるんです。
よく考えてほしいことですが、腰の反対側は、お腹になります。
腰側が縮めばお腹側が伸びます。お腹側が縮めば背中側が伸びます。
体は、上下、左右、前後、全てでバランスをとっています。
腰だけを触っている時間は、実はそんなに長くありません。
こんな時は、受診を考えてください
- 足にしびれがある
- 足に力が入りにくい
- 排尿や排便がしにくい
- 転んだ、ぶつけたなど、心当たりがある
- 熱がある
- 夜、寝ている時の方が痛みが強い
- 痛みがどんどん強くなる
これらは、筋肉の疲れとは別の原因が隠れていることがあります。
今回の記事の最初でもお話ししましたが、自己判断せず、整形外科などの医療機関を受診してください。
特に、しびれや力の入りにくさ、排尿・排便の異常がある時は、早めの受診をおすすめします。
動き始める前に、ゆるめておく
涼しくなって、体を動かしたくなる季節です。
それ自体はとてもいいことだと思います。
太陽の出ている時間が変われば、1日のサイクルも変わってきます。
ただ、2ヶ月ほど休んでいた体だということは、頭の片隅に置いておいてください。
いきなり以前と同じ量を再開すると、腰や膝が驚きます。
2カ月に1回の仕事内容は、私たちでも戸惑うことがあると思います。一緒です。
動く前に少しゆるめる。
それだけで、翌日が変わります。
完璧にやろうとしなくて大丈夫です。
今日は、椅子に座ったまま、片足だけ試してみてください。
あなたの体は、夏の間もずっとがんばってきました。
これからの季節も、無理なくできることから、少しずつ。